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その湧き出す感情は優しさではない

先の月曜日、娘の幼稚園の登園時、いつもは元気な男の子がその日は保護者に抱きついて泣いていた。

「どうしたの?」

と尋ねたところ、その週末にペットの犬が亡くなったとのこと。

私にも似たような経験はるため、思わず感傷的な気分にはなったが、そもそも結婚・出産、そして葬式は万国共通の慶事・弔事だ。

そのため他人のそうしたイベントに感情を揺すぶられるのは、唐辛子を口に入れて「辛い」と言い、砂糖を口に入れて「甘い」と言うようなもの。

心を揺らすにしても、あくまでもそういうものとして扱わなければ、相手に対して失礼であるだけでなく、自分の感情がもたなくなるため、その日の私は娘をせかして教室に送り込み、その場を後にした。


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