妊娠のため、そして春の気候のために外出したいと思う反面どうしても二の足を踏んでしまう。
なるべく外気に触れたくない。
かといって買い物ばかりもしていられない。
さらに3歳の娘だけでなく私も家にずっと閉じこもっていると気分がどうしても塞いでしまう。
「どこか行けるところはないか……」
と毎日のように適当な外出先を探す。
そうした中で見つけた今日の行き先は、株式会社アイシンの本社敷地内にある展示館・アイシンコムセンター。

「あそこ大したものないからつまらんよ」
という(そこが古巣だった人間の)意見も耳にしなかったわけではないが、実際に行ってみるとやはり歴史好きの私は教科書で聞いた事のある歴史と地元企業の歴史の関係性にどうしても館内を進む足が遅くなる。

アイシンの前身は戦時中の航空機メーカーだったこと。
戦後は「女性の夢を満たす製品づくり」を謳いミシンなども製造し、その延長にベッドやトイレなどの製造があったこと。

海外に進出する一方でオイルショックや貿易摩擦などの社会情勢の影響を受けたこと。
そうした話が今の「カーボンニュートラル」や「AI」につながっていること。
……。
「おかあさん!」
一緒に行った母と空いた館内を猛スピードで巡っている娘に何度も呼ばれるため、どうしても全てのパネルを読むことはできなかったが、それなりに楽しめる施設だった。

正直企業の敷地内にある一般向けの展示室にそこまでの期待はしていない。
無料でいつでも誰でも見学できるとのことだったので足を運んだまでのこと。
それでもそもそもの目的は「ストレスなく、節約しながら外出を楽しむ」。
家で鬱屈と過ごすよりもずっと有意義な時間を過ごせただけでも十分であるのだから、その上教科書で学んだ歴史を深掘りできたのであれば当初の期待を超えたと言っても過言ではない。
(娘はその後に行った近所のスーパーでの買い物のほうが楽しかったようではあるが)




