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雪どけ

鬱屈とした気分はつわりのせいなのだろうかと疑いつつも、元々の性分だったという気もしないわけでもなく。

久しぶりの家族での富山への撮り鉄ドライブはせめてもの気晴らしになるのではと期待もあり、元々朝が苦手であるにもかかわらずその日は朝4時から清々しい気持ちで出発の準備をすることができた。

「もうすぐ列車が来るから」と、妻子を顧みず重たい機材と三脚を抱えたまま撮影ポイントに駆け足で向かう夫を、私は足元の溶けかかった雪に突っ込もうとする娘の手を引きながら追いかける。

一面に雪原が広がれど、足元には至る所に水たまり。

来年の今頃は4人でこうして列車のある風景を見に来ていることだけは、きっと確かなことなのだろう。


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