漢文入門として中学生の教科書でも取り上げられることが多く、私が個人的に「最も広く親しまれている故事成語」認定をしている「矛盾」の話は、中国の思想家・韓非子の話が元となっている。
「楚の国の人に盾と矛を売る人がいました……」のあの話は「その人はその問いに答えることができませんでした」で終わるため、韓非子だの中国の思想だの、そういった予備知識を何も知らないままあの話を読むと、
「……で?だからなに?」
としか言いようのないものでしかない。
あの話を「なるほど面白い」と思えるのは教科書に載っている話だからであり、予備知識があるからでしかない。
それでも始皇帝を筆頭に「だからなに?」で止まらずその先を考える人が多かったからこそ、今「矛盾」は最も広く親しまれている故事成語なのだろう。

私もまた「だからなに?」の先ありきの文章を書いている。
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