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愛ゆえに生まれる憎しみ

夕方、会社から帰ってきた夫を出迎える。

「おかえり」

「ただいま。体調はどう?」

「今日は問題ないよ」

そう言いながらおかえりなさいのチューをすると、

「こんなところにほくろなんてあったっけ?」

と、夫が私のあごを指差して首をかしげる。

洗面台に行き、鏡を見ると確かにあごのところに見慣れない黒い点があったが、水ですすぐと簡単に落ちた。

「……落ちた」

「はぁ?!」

振り向くと夫が鬼の形相でこちらを睨んでいる。

「何を食べた?」

「……マックの三角チョコパイ」

「一人で抜け駆けして美味しいものを食べるなど許さん!」

愛ゆえに生まれた憎しみ。