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母親と軍人

肉体労働の苦労は目に見えて分かるものだから他人も労いやすい。

逆に情報を集めて整理する、
財源を確保する、
集まったものをどのように分配するかを考える
……といった「縁の下の力持ち」的な働きは、他人は評価しにくく労いにくい。

ある程度長期的な視点に立てる、ある程度能力のある人間でなければ、そういったものの価値は理解できない。

育児は肉体労働だと身をもって実感している今、同時にだからこそ「母親」の功績は他人から見て分かりやすいのだということも実感している。

ただ、家庭は全体がうまく回っているのが理想的なのだから、肉体労働ばかりが評価されるのもどこが狂う原因になる。

「項羽と劉邦」の物語で財務や兵糧の管理をしていた蕭何(しょうか)が将軍たちから、

「あいつはいつも軍の後ろで筆を弄んでいただけだ」

と非難されていたのを、ただ母親であることを労われる度に思い出す。


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