今年、娘の幼稚園の保護者会でたまたまベトナム人のお母さんの隣に座った時のこと。
彼女に対し、私は話しかけたいと思いながらも相手が外国人だからという理由でなかなか話しかけられずにいた。
ようやく会話をスタートさせ、数ラリーしたあと、私は彼女に改めて、
「……で、あなたはどこの国の人ですか?」
と問われた。
三十五年この顔で生きてくる中で、その質問は何度も受け、その度に何も考えず、何も感じずただ「日本人」と事実を答えてきた。
決して彼女からの問いに傷ついたわけでもなければ、怒っているわけでもない。
しかし彼女の問いによって、私は生まれて初めて実は自分も同じ理由で話しかけるのを躊躇われたことがこれまでにあったのではないかと疑い始めた。
自分では気づかなかったが、
「実際に話しかけてみなければ分からないところが多い」
という印象が、私にはあるのかもしれないということについて深く考えさせられた出来事だった。




