トルストイの『戦争と平和』を読んで後悔していることがある。
物語の最初の頃は「新しい女性像になる」とイキっていたナターシャは最後には普通の主婦になり、
権力に対しへこへこしてばかりの頑固なおっさんたちを「老害」と嘲笑っていたニコライは見事に頑固なおっさんになっていくのを見て、
「いつの時代、何をやっても結局人は『枠』を超えられない」ということに気づいた。
「だからこそ人間は素晴らしい」という物語ではあるものの、「枠」ありきの話と思うと自分の目指すものに本当に意味はあるのかということについて考えずにいられない。
さくら剛の『君たちはどの主義で生きるか』で構造主義について知り、私がトルストイの『戦争と平和』で感じたことはこれかと思った。

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