
歴史小説は物語の途中で死ぬ登場人物が意外と少ないと感じるのは私だけだろうか。
そもそも歴史は何かを成し遂げた人だけが登場する物語だ。
そうなると自ずと最後まで生き残ったか、物語の途中で死ぬにしてもそれまでの功績が相当なものかでなければ歴史小説に登場できなくなる。
私も歴史小説の中で決死の覚悟で敵に当たる勇敢さと悲壮感を描いたシーンをこれまでに何度も見てきた。
決死の覚悟で敵にあたったとしても、生き延びるか、それまでに相当の功績を残していなければ名前が残ることもない。
大した功績もないまま、
「決死の覚悟ぉぉぉぉっ!」
と叫んで犬死した人間がどれほどいるのか、私たちには知りようがない。
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