19世紀半ばにカリフォルニアで起こったゴールドラッシュで最も儲かった人間は、「我こそは」と金を狙って掘った人間ではなくスコップを売った人間だった。 ※スコップではなくジーンズや鉄道を作った人という話もある。
ただこの話を聞くとまるで「ゴールドラッシュ」を文字通りに解釈した人間がバカのように見える。
そしてこのゴールドラッシュのエピソードに、今の時代の、
「個人の力を活かそう」
という価値観を照らし合わせて考えると、今の時代で一番儲けることができるのは自分の力を活かしている人間ではなく、個人の力を活かせるプラットフォームを作った人間なのではないかと疑ってしまうこともある。
しかし今、さまざまなプラットフォームを使いながら自分の作りたいものを作っていると、金を掘ることには儲かる・儲からないを超えた、そして「人生の本当の楽しみは愛する人との時間にある」といった馬鹿の一つ覚えの人生訓で片付けられないような楽しみがあることにも気づく。

金でロマンは買えない。
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